目の前に鶏肉があった。
鶏肉というよりも、「ガラ」という感じか。
かなりでかいので、一口では飲み込めないというか、口には絶対に入らない。
その前に、骨ごと口に入れることはまずない。
しかし、どういうわけかそれを一口でほおばり、一気に飲み込もうとした。
当然、喉にひっかかる!
ものすごく喉が膨れ上がっていて、まるで蛇が自分の体よりも大きなものを飲み込む時みたいな感じだ。
結構苦しい!
これ、やヴぇんじゃね?
し、死ぬかも…。
そう思っていたら、「ゴクリッ」とようやく飲み込んだ。
と同時に、何か違和感。
ん?
これは夢だ。
そして、自分の首の周りに何かひっかかっているのを感じた。
パーカーのフードだ!
どうやらコヤツが首にひっかかって、夢だけでなく、実際にも苦しんでいたようだ…。
もしかすると、現実のアダクスの「手」がフードを少しずらしたことによって、夢の中の鶏肉を飲み込むことができたのではないだろうか…。
もしそうだとすると、「手」がそういうことをしてくれなかった場合、アダクスは、鶏肉の夢を見ながら、死んでいたのか…。
そういうことを考えると、首周りに何かまとわりつくものを身に着けて寝るのはやめたほうがよいと思った。
かなりヒヤッとした目覚めですた。